結論としては、それぞれ一長一短あり、決定打はありません。
同じ学校でも、誰が担任になるかとか、誰と同じクラスになるか、ということの方が、どこの学校に通っているかよりも大きな問題だと捉えるのが良いと思います。
その上で、大学受験という点から見て、それぞれのメリットデメリットをお伝えします。
ポイントは以下の4点です。
私立と公立では、どちらの先生が優秀なのか?
私立は補習をしてくれるけど、公立はしれくれない?
中高一貫の是非
指定校推薦はどちらが有利なのか?
①私立と公立では、どちららの先生が優秀なのか?
採用方法の違い
私立は学校単位、公立は県や市単位で採用します。
採用の段階でどちらが有能かということは言えません。
どちらにも良い先生と悪い先生がいます。
また、どちらも一度採用すると、自主退職しない限り、クビになることはほとんどありません。※私立高校でも法に触れない限り、クビになることはまずありません。
違いが出てくるのは、公立は学校間での先生の移動があるが、私立にはそれがないということ。
公立の利点は、それぞれの先生の特徴によって配属が決まったり、教員集団としての力がある程度一定に保たれるように人事が行われていきます。
そのため、どこかの学校だけ異常にやる気のある先生が集まっている、ということはあまりありません。それなりに均等に割り振られていきます。※学歴が高い先生の方が、より偏差値の高い学校へ配属されやすいという傾向はあります。
私立の場合、公立のような新陳代謝がないため、それに関しては公立に分があります。
しかし、私立のメリットもあります。
それは、同じ先生がずっとその学校に所属しているため、公立に比べると長期的な施策を打つことができるという点です。
とはいえ、それも、経営陣や校長を中心とした管理職の能力次第で、良い方にも悪い方にも、どちらにも転んでいきます。
このような特徴は、それぞれにありますが、先生の「質」というだけを見ると、差は無いと考えてよいと思います。
②私立は補習をしてくれるけど、公立はしれくれない?
これも、よく聞く話ですが、答えは、どっちもどっちです。
違うのは、私立の方が強制力が強く、公立の方が自由度が高い、というところです。
③中高一貫の方が大学入試に有利なのか?
中高一貫で同じ先生が持ち上がることによって、先を見据えた長いスパンでの指導ができるということはあります。しかし、ダメな先生に中高一貫6年間見られたら、たまったもんではありません。
公立は、長期的な視野で指導ができないというデメリットもありますが、ダメな先生がずっとそこにいるというリスクは軽減されています。
カリキュラムの問題
中高一貫の私立高校で、進学を謳っている学校に進む場合には、お子さんが上位にいられる学校に行くことをお勧めします。
理由は、私立は、公立との差別化のために進路は早く進もうとする学校が多いため、できる生徒にとってはありがたい話なのですが、ついていけない生徒にとっては、授業がほとんど意味をなさなくなってしまうからです。
④指定校推薦はどっちが有利なのか
公立も私立も、指定校というのは持っています。
偏差値の高い学校ほど、偏差値の高い大学の推薦枠を持っています。
しかし、行くに値する大学の推薦枠を持っている進学校は、基本的に、指定校推薦を生徒には勧めません。
進めないどころか、隠せるだけ隠そうとして、いかに指定校推薦をさせないか、ということに躍起になっている学校がほとんどです。
理由 進学校の評価は、愛知県(地方)の場合、国公立大学に何人の生徒が合格したか、で判断されます。※生徒の保護者&祖父母がそこで学校を判断するからです。
なので、早慶ならまだしも、その他の私立大学にどれだけ生徒を送り込んでも、学校の評価は上がりません。
私立高校は、国公立に何人合格したか、が経営の死活問題であり、公立高校でも、表には出てきませんが、水面下で出世の評価基準になっていたりします。
そのため、生徒の希望や実情を考えずに、なんとかして国公立を受けさせようとする学校&先生がわんさかいます。
高校の先生は(特に進学校)、生徒一人一人の特性を考えて、その子にあった進路を勧めてくるわけではありません。
学校の都合、先生の都合ということを、隠しに隠して苦し紛れな理由をつけて、進路指導をしている先生が8割くらいでしょうか。
学校の都合を跳ね返せる力のある先生は、1・2割です。
そして、残念なことにそういった先生は、出世できません、、、。
またはとっくに退職しています、、、。
そのため、学校の先生の言うとおりにしておけばよい、なんてことは全くありません。
※たまたま言うとおりにしていてうまくいく生徒もいますが、、、。
当たり前の話ですが、自分の進路は、自分で調べて、複数の人からアドバイスをもらい、自分の頭で考える以上に、良い方法ありません。
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